ゴーストライター(2010)/★★★★☆

的確な演出と名演技陣 ロマン・ポランスキーはこれが初めて?かも。 大監督にこんな事を言うのも変だとは思うが、その演出の的確さに驚いた。 例えば序盤の面接のシーンなど、セリフ・キャスティング・演出・美術・(照明?)が実にうまくて、この話(自叙伝…

恋とニュースのつくり方(2010)/★★★★

テンポ、キャラクタは申し分なし。 マスコミ物特にTV局物は大好物! 「ブロード・キャスト・ニュース」「アンカーウーマン」「トッツィ」などなど。 この作品もテンポの良さとセリフの巧さで思い切り楽しめました。 主役のレイチェル・マクアダムスのキュー…

告白(2010)/★★★

マジで観ちゃだめです。 「この映画の評価は真っ二つに分かれる。そして映画好きほど評判が悪い。この映画は『映画』へのリスペクトがまったくないからだ」と評されていたのが印象的な本作です。観ていてなんとなく言わんとすることが分るような気がします。…

孤高のメス(2010)/★★★☆

真面目なのはいいけれど すごく真摯だしいいとは思うけど真面目すぎて面白味に欠ける感じ。原作があるからなのか、善人と悪人がはっきり分かれているところとか生体肝移植までの展開が出来すぎだとかはいいとしても、夏川結衣が看護婦として成長している姿が…

(500)日のサマー(2009)/★★★☆

イタい場面が満載。 見ていて「いやー、俺ってよく結婚できたよなぁ」って自分に感心してしまいました。 だれでもこういう経験はしていくと思うのですが、自分の”しんどかった経験”を思い出して途中で見るのをやめようかと何度も・・・。時間軸を変えるのは…

ゴジラ(1954)/★★★★★

なぜゴジラは日本に来たのか? ディアゴスティーニの「東宝特撮映画 DVDコレクション」の第1巻。 「990円でゴジラのDVDが買えるなら」と思いきって買ってみた。 結果。大正解。心配していた画像の汚さもなく、中身はおそらく4,000円近くする正規版…

恋人はゴースト(2005)/★★★☆

女性版「ゴースト」。ラブコメにならなかった上質コメディ。 リース・ウィザースプーン主演の劇場未公開ラブコメ。 ただでさえ出演作が少ない上に日本未公開が多く、さらに最近は制作に回った(「ペネロピ」)事もあってずいぶんと久しぶりの印象を受けます。 …

この自由な世界で(2007)/★★★★

イギリス版女社長奮戦記。厳しい現実とシニカルな視点が印象的 「麦の穂をゆらす風」のケン・ローチ監督作品。 働いていた人材派遣会社をクビになったシングルマザーのアンジー(カーストン・ウェアリング)はそれまでの経験を生かすため自分で会社を作った…

告発のとき(2007)/★★★☆

監督の頭の良さを感じさせるが、実感としては湧かない。 ポール・ハギス脚本・監督の第2作目。 退役軍人のトミー・リー・ジョーンズが息子の失踪の真実を追いかける中で、イラク戦争がさまざまな人々に与えた傷(=アメリカの病巣)をえぐりだしていく物語。…

ゴーン・ベイビー・ゴーン(2007)/★★★★☆

カップル探偵の幼児誘拐事件捜査。これは考えさせられた。 ベン・アフレック初監督作でなぜか劇場未公開。 3歳の少女が誘拐され調査を始めたカップル探偵(夫婦ではない)が辿り着く結末。 オープニングでぐっとひきこまれる。描かれそうで描かれなかった本…

コンチネンタル(1934)/★★★★

アステア&ロジャース第2弾。きわどい話のコメディ アステア&ロジャースの主演としてはこれが第1作。「空中レビュー」(未見)で脇役ながら好評だったことから本作が企画されたとか。 ダンサーのアステアは税関で困っていたロジャースを助けた事から一目惚…

五線譜のラブレター(2004)/★★★★★

コール・ポーターの生涯。豪華な出演者と名曲の数々 「夜も昼も」に続く2度目のコールポーターの伝記物。一番の違いはポーターがゲイであることを描いている点です。 パリで暮らすコール・ポーター(ケヴィン・クライン)は最大の理解者であるリンダ(アシュレ…

腰抜け二挺拳銃/★★★★★

思い出し笑いが止まらない マヌケ男を隠れ蓑にした女スパイの物語。西部劇のパロディにもなっていました。 腰抜けシリーズではこれが一番評判がよかったので見てみましたが、なんとなく「ピンクパンサー」シリーズを思い出しました。なんででしょう? 刑務所…

荒野の決闘/★★★★

これは西部の人情ドラマだ 「西部劇」というより「西部の人情ドラマ」といった感じで、ドンパチよりも「床屋の椅子」とか「シェークスピア」とか「ダンス」とか、そんなシーンが印象に残ります。 ヘンリー・フォンダが伝説の保安官ワイアット・アープを演じ…

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊/★★★★★

何度観ても鳥肌が立ちます その映像、演出、音楽どれをとっても最高!間違いなく押井作品の最高傑作だと思います。 DVDに収録されているメイキングを見て気がついたのですが、同じCGでもCGと分かる部分は派手に、しかしそれと分からない部分で相当いろん…

仔鹿物語/★★★★★

グレゴリー・ペック版大草原の小さな家。最後は思わず。 今週の午後のロードショーは「グレゴリー・ペック特集」。 私は「オーメン」や「ブラジルから来たの少年」で強引で強面の印象が強いが、「アラバマ物語」や本作での芯は強いが同時にやさしさも備えて…

ゴースト/ニューヨークの幻/★★★

情操教育に最適 90年代の大ヒット作で、デミ・ムーアの出世作として記憶されるが、私はそれほど好きではない。なぜならデミ・ムーアが死んで、パトリック・スウェイジがそれを探す物語のほうがずっと設定が生きるような気がするからだ。ただしウーピー・ゴー…

ティム・バートンのコープスブライド/★★★★★

惚れました 何をやってもドジな花婿が結婚式前日に森で式の練習をして間違って死体の指(木の枝にしか見えない)に指輪をしてしまう。その死体は死んだ花嫁(コープスブライド)だったのだ。突然モテモテになった新郎は死んだ花嫁と生きた花嫁の間で揺れ動く…

50回目のファースト・キス コレクターズ・エディション/★★★★★

一見軽いコメディ、しかし実は巧みな計算。そのバランスが絶妙。 ドリュー・バリモアは記憶障害で一晩寝るとすべてを忘れるため、事故のあった日を毎日繰り返す。父と弟は彼女に気づかれまい(気付くと悲しむので)と、涙ぐましい努力をする。しかし彼女に一…

コンスタンティン/★★★

なんとなく見るにはいいかも 人間界とは天国と地獄の間にある薄い層で、その均衡を保つために神も悪魔も入ることはないが、ハーフブリードと呼ばれる半悪魔/半天使は人間界に出入りすることができる。悪魔系ハーフブリードを地獄に送り返すのが悪魔祓いのコ…

コラテラル/★★★★

リアルな描写が秀逸 トム・クルーズ、ジェイミー・フォックス主演のドキュメンタリ風アクション。 突っ込みどころ満載と言われる本作だが、私は素直に見ることが出来た。夜のLAの雰囲気がとてもリアルで、舞台と言うよりもう1つの主役ですらある。特に上…

コレクター/★★

これも「羊たちの沈黙」の亜種のひとつ スパイダーの前作となるアレックス・クロスシリーズの第1弾。監督は「サウンド・オブ・サイレンス」のゲイリー・フレダー。日曜洋画劇場は特集を組んでるのかね。 「羊たちの沈黙」では監禁は一人だったがこちらは6…

コラテラル・ダメージ/★

なんとなく不快。 9.11の影響で公開が遅れたことは知っていたが、それ以前にあまりの独善さに不快にすらなる。 アクションものとしてテロリストと戦う話はいくらでもあるが、これは一般人(消防士)が主人公であるのがミソ。何も考えずにアクションシー…

恋人たちの予感/★★★

キュートなメグが売り物 ハリー(ビリー・クリスタル)は監督のロブ・ライナー自身が、サリー(メグ・ライアン)は脚本のノーラ・エフロンが投影されているそうだ。この後ラブコメの女王となるメグ・ライアンの魅力が存分に引き出され、キュートな作品になっ…

恋はデジャ・ブ/★★★★

時間繰り返しものの佳作 たまたま訪れた田舎の土地で同じ1日を繰り返す羽目になった男の恋物語。 設定としては(1)毎日朝6:00になると前日にリセットされてしまう(朝起きると元の日に戻ってしまう)(2)本人は記憶があるというもの。このシチュエーション…

荒野の七人/★★★★★

簡潔な脚本に裏打ちされた西部劇の傑作。 いまさら語る必要もないほどの傑作だが、今回DVDで見て改めて思ったことをピックアップ。 シネスコサイズではじめてみたが、画面構成がよくできていることに気がつく。どのショットも構図がいいのだ。 7人の中で一…

恋する遺伝子/★★★★

出演者達がいい大人のドラマ。でも脚本が弱い。 アシュレイ・ジャッドが見たくて買ったが、ヒュー・ジャックマンが意外といい味を出して儲けものだった。 突然恋人に振られてからその理由を探るために独自の理論を組み立てる。それが雑誌に載るや話題になる…

コンドル/★★★

いいねぇ。70年代は ロバート・レッドフォードとフェイ・ダナウェイの顔合わせ。でもマックス・フォン・シドーがいいところをさらっている。 電話を使ったトリックやテクニックが出てくるが、今見るとアナログ過ぎて凄さが伝わらないが、最近の映画のよう…

恋のゆくえ ファビラス・ベーカー・ボーイズ/★★★★

ピアニスト兄弟と一人の女の大人の恋。ほろ苦さがこころよい。 それなりに人気があるのは知っていたが、恐れ入りました。なんとなく青春群像ものを想像していたが、どうしてどうしていい作品だと思います。まず、兄弟ピアニストそれぞれのキャラがいい。ピア…

氷の接吻

何度見てもいいねぇ。特に音楽が。