コンチネンタル(1934)/★★★★

アステア&ロジャース第2弾。きわどい話のコメディ
コンチネンタル [DVD]
アステア&ロジャースの主演としてはこれが第1作。「空中レビュー」(未見)で脇役ながら好評だったことから本作が企画されたとか。


ダンサーのアステアは税関で困っていたロジャースを助けた事から一目惚れ。でも名前も住所もわからず街中を探しまわって、やっと見つけた末に猛アタックを開始する。
でもロジャースはつれない返事ばかり。実はロジャースはすでに結婚しており、離婚の訴訟中だったのだ。
協議離婚しか認めないイギリスでは夫の離婚同意が必要。そこで弁護士は"プロの浮気屋"を雇って不倫の証拠を作ることを提案する。
不倫現場となるホテルで待つロジャース。そこへアステアがやってきた所からとんだ騒動に発展する。


ストーリー的には以前見た「有頂天時代」よりはましなものの、"浮気屋"なるものが出てきたり、不倫関係をでっち上げようとしたりと現代の感覚からすると無理があると思います。調べたら舞台の映画化だそうで、たしかに舞台なら面白かったかもしれません。
"秘密の合言葉"をたままたアステアが囁いた瞬間のロジャースの驚きとか、その後の勘違いされたアステアの戸惑いとか笑わせようとしている場面はいっぱいありました。


お約束のペアダンスですが、ロジャースを口説く場面でさりげなく始まります。やはりイイです。さらに「コンチネンタル」でもタップを交えながら踊るシーンがあり、鳥肌が立ちました。
プロダクションナンバーとなる「コンチネンタル」では2人のペアダンスのほかに、ホテルの中庭全体を使った華麗な群舞も登場し、歌と踊りをたっぷりと(17分30秒も!)披露しますが、私は「膝をコンコン」などのばかばかしくも楽しいナンバーの方が好きです。(あの女の子は何だったのでしょう?)


本作はコール・ポーターがオリジナルの舞台を担当していたそうですが、使われた曲は「夜も昼も」だけだそうです。(「コンチネンタル」の歌詞はいかにもポーターっぽいのですが)、その代わり人形が上手く使われており、オープニングの指人形のレビューや紙人形の影絵ダンスなどが印象に残りました。


IVC版をレンタルDVDで鑑賞しましたが、ビデオからの転送なのか画面下部がずっと乱れていました。これが正規ユーザだったら怒っていると思います。

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参考
■コンチネンタル The Gay Divorcee - 素晴らしき哉、クラシック映画!