バルカン超特急/★★★★

後世にパクられまくったヒッチコックの傑作
バルカン超特急 [DVD]
本作はヒッチコックのイギリス時代の最高傑作という評価が一般的のようです。


列車の中で消えた隣人(初老の婦人)を探す話なのですが、隣人はそもそも存在しなかったのではないか?
というサスペンスは全くなくて、なぜ人々がいなかったと嘘を言うのかが焦点になる展開でした。
列車を舞台にした数々のアイデアが楽しいのですが、後世の映画にパクられまくっているので、かえって、デジャブに襲われます
それなりにアクションもあって、ラストの予定調和的なオチまで楽しめました。

これが70年も昔に作られた作品であることを考えると、ヒッチコックの代表作の1つに挙げられるのも納得です。
ただ、現代では最初のホテルのエピソードはバッサリとカットされるでしょうが。

あと色んな人種・言葉が出てくるのと、アメリカ人やイギリス人に対する皮肉も利いているのも楽しい。


ちなみに窓の場面は「フライトプラン」でモロパクられていましたね。
また「大陸横断超特急(76)」が本作のオマージュに満ちていることに気がつきました。
早く広川太一郎の吹替え付きDVD出してください!>FOX

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なお、コスミック版の500円DVDで鑑賞しましたが、全体的に眠たい(ぼんやりした)画質でイマイチでした。