映画かいけつゾロリ だ・だ・だ・だいぼうけん!(2012)/★★

DVDで十分でした

TGCカードを作った際にもらった1,000円観賞券が今月で期限切れになるので、ヒューマントラストシネマ有楽町まで足を延ばしてきました。
都心の一等地とはいえ64席とビックリするほど小さな劇場でしたが、席はゆったりとしていました。


さて、作品の評価ですが、親子で楽しむ映画としては決して悪くはないものの、TVやDVDで十分といったクオリティで劇場で見る程のものではないと思いました。
決してゾロリ映画が子供向けだからダメと言っている訳ではありません。
その証拠に次の動画を見てください(3:10のあたりから)

これは2006年に公開された『まじめにふまじめ かいけつゾロリ なぞのお宝大さくせん』の一部です。
どうですか。ビックリするほど絵が動いているし、なにより躍動感にあふれています。
ゾロリの世界観を保ちつつ、さらに楽しさを加味し興味を引き付けています。
その秘密は絵コンテを担当された藤森雅也監督にあるのではないかと思っています。
『おまえ うまそうだな(2010年)』『劇場版アニメ「忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段」(2011)』『劇場版 FAIRY TAIL 鳳凰の巫女 (2012年)』(未見)と藤森監督が手掛けた作品は大胆なレイアウトととにかくよく動く絵が特徴で、アニメを劇場で観るに足りる数少ない監督の一人です。


今回もせっかく劇場版を製作するのだから藤森監督並みとは言わないにせよ、それなりのクオリティが欲しかったです。
前半(前篇)のキノコに乗って川を渡る場面。巨大ぐもを退治する場面。
後半(後篇)のお菓子工場から逃げ出す画面。飛行機に乗って"ぶるる"たちをやっつける場面。アクションが見せ場になっている場面がたくさんあっただけにもったいないと思いました。


映画自体は楽しさにあふれていたし、細かい遊びが随所に溢れていて、過去のTVシリーズで登場したキャラクタたちも(ちらっとですが)登場するなど、内容自身は決して悪くないだけにTVシリーズでない大スクリーンで観るゾロリを追求して欲しいと痛切に思いました。