ファミリー・ツリー(2011)/★★★★☆
すごくさりげないのに計算されつくしている
昨日は私の誕生日でした。
人生節目にあたる日に見たのが偶然にもハワイを舞台にした2本の映画でした。
これってなにか意味があるのでしょうか?ハワイに行けとか?
まずは1本目。
アレクサンダー・ペインは日本でいうと是枝監督が一番近い感じがします。
すごくさりげないのに計算されつくしている。
落とすでもなく上げるでもないユルい感じなのに妙に記憶に残る。
そんな監督だと思ってます。(どちらも全作品見たわけではないのですが)
※ついでに映画関係者からの評価が高すぎてちょっと引く感じも似てるかな。
本作もハワイを舞台にジョージ・クルーニーを中心とした家族の物語。
すごくよく考えられているなと思ったのは
- 風光明媚なハワイというロケーションと妻が事故で意識不明の昏睡状態となってしまう事態の対比
- 娘二人のキャラクタのリアルさとキャスティングのうまさ
- 娘のボーイフレンド(シド)というキャラクタの存在
- 病院がよく出てくるリアルさ
- 家族旅行としてロードムービーの側面ももつ展開のうまさ
- 出てくる人々の顔がみんなイイ(キャスティングが絶妙)
- 深刻なのにのどかで明るい音楽
特にシドの存在はうまいなと思います。
父親と娘二人の物語としてジョン・キューザック主演の「さよなら。いつかわかること」を連想しますが、親子3人だけだと妙に重たくなってしまう(それが自然なんですが)ところをシドの存在がうまく中和しているわけです。
あとジョージ・クルーニーが最初に医者から説明を受けるところ、浮気が発覚して友人宅に駆け込んで行くところ、浮気相手の妻が病室に訪ねてくるところ、下の娘に医者が説明するところ、などなど挙げればきりがないほどいい場面がたくさんありました。
日本版と米国版のポスターの違いついて言及されている方がいました。深いです。
■『ファミリー・ツリー』 ささいな違いが大違い :映画のブログ
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