HOUSE ハウス(1977)/★★★★★

私はこの映画が大好きです。
HOUSE [DVD]
ネタばれ全開!ご注意を

当時、東武東上線沿線に住んでいた私は、名画座(確か上板橋)にかかると一日中観ていた記憶があります。同時上映は「翔んだカップル」/相米慎二でした。


25年ぶりぐらいで観なおしましたが、結構覚えていたのでそれぐらい思い入れがあったということでしょう。
この映画のどこにそれほどに惹かれたのか?ずっとそれを考えていました。
まず「音楽」(小林亜星)。主題となる旋律がずっと流れていますが、これがイイ!です。
もう1つは凝った画面演出。
たとえば、列車の中で見ていた絵本の列車がそのまま、風景となる。思い出話がそのまま古い映画になり、聞いていた女の子たちのコメントが映画を見るコメントに変わる。
あるいは、義母となる人からもらったスカーフを捨てると、ストップモーションとなり、スカーフだけが落ちていく。
今見ると初めて観た「自主映画」なんだなと気が付きました。しかし、当時はその映像センスにしびれ、暗い劇場で息をひそめて観ていました。

ファンサービスなのかハダカが結構出てきたり、話の筋がよくわからなかったと、のちの大林映画のエッセンスがかなり出ているのですが、当時はそれもカッコよく見えたのです。

ということで、勝手に誌上ロードショーします。


「A MOVE」で始まります。
デザインされたタイトル
いきなり怖い感じ
と思ったら、写真撮影でした。
と、そのままオフショット
壇ふみも出てます。
なかなか面白い
継母(になる人)登場。ドキッとするほどきれい。
ここはずっとガラス越しに撮っています。
母親との思い出の写真。
ちゃんと池上季実子が母親に扮しています。
こういった細かいところがいいんですよねぇ。
仲良し6人組登場
左が原案者で監督の娘でもある大林千茱萸
大林風特撮(コマ撮り)からワイプして
駅の時計に転換。ウマイ!
ゴダイゴもお見送り
列車で子供が絵本を見ていると
そのまま自分たちの列車になり
その車内へと転換。ここもウマイ。
行き先である「おばちゃま」の話をし始めると。
いきなり無声映画が始まる。
手紙が赤くなり赤紙であることが分かる瞬間
モダンな字幕がいいです。
三浦友和南田洋子は将来を誓い合った仲だった
フィルムが焼ける(芸が細かい)
出征し
帰らぬ人に
バラと血だけが赤く
後半の伏線となる写真
バスが行くと書割のまた書割が登場
仲良し7人
夢見るファンタスティックのファンタ(大場久美子
音楽の好きなメロディ()
勉強好きなガリ(松原愛)
女らしいスィート
カンフーの達人カンフー(神保美喜
元祖ギャル曽根とも言えるマック
オシャレ(池上季実子
音楽は絶品なのに、演技は浮いてます。小林亜星
南田洋子 こわっ!
しゃべる生首。
大場久美子のリアクション。
お尻をガブリ。手作り感たっぷり。
口の中に目玉が。結構怖かった。
井戸水が血の色に。気づけよ!
「鷹っていいなぁ」(って何よ)
サービスショット!
あつーい。これもある意味サービスショット!
髪の毛が
上がってきます。コワッ!
焚火に襲われるときは、穿いていたスカートを。
なぜか脱いで、ブルマに。(以降ずっとブルマ)
冷蔵庫に入るおばさま。
キャー!おばさまが冷蔵庫に!(ほとんど志村状態)
と思ったら、手前に登場。これにはびっくり。
ガイコツと踊るおばさま。(もうノリノリである
手も食べちゃう。
デザートは金魚?。
ありきたりだけど怖い。
鏡が割れて、血が。
ついでに顔も割れて(やりすぎだつーの)
ヒッチコック張りにガラス床の下からのショット。(サービスカット)
カンフーはいまだブルマ
大林センス炸裂。
カンフー対化け猫。結構迫力あります。
でも電灯に食べられちゃう。かなり脱力します。
バラバラになったカンフー
花嫁から血が。(「異人たちの夏」にもこんなシーンがありました。
水中(全裸)バレー。(松原愛)
幻想的です。
体張ってます。
めちゃめちゃ綺麗。当時18歳とは思えない妖艶さ。
綺麗対決!
エンディングクレジットのセンスの良さが光ります。

見ていただいた通り、すごくいいセンスと自主映画らしいチープな部分が同居している不思議な映画です。

[DVD特典]

DVDには大林監督の長時間のインタビューを含め、当時のポスター、チラシ、などの資料が収録されており、かなり資料的な価値の高い、DVD愛を感じる仕様となっております。
いかにカルトなファンが多いかよくわかりますね。