サウンド・オブ・ミュージック /★★★★★

愛あふれるこの1枚。皆さんもいかが?
サウンド・オブ・ミュージック <ファミリー・バージョン> [DVD]
このDVDには特典ディスクがついているが、実際これだけ多くの人々に愛されている作品は少ないだろうと感じたので、特典映像の内容を紹介。

なお、タイトルは<ファミリー・バージョン>となっているが、実際には劇場公開40周年記念として企画されたもの。本編もニュー・マスターを使用し、画質・音声ともアップし、さらに歌の部分も日本語に吹き替えらている。

【Disc-2】
1.“みんなのお気に入り”(63:28)
ジュリー・アンドリュースが語るいわゆる「メイキング映像」。所々にスチールやメイキング映像(少しだが)を入れて、この作品の出来た経緯やロケでの苦労話を語る。元々舞台女優だった彼女が抜擢されたこと。有名なオープニングシーンはヘリから吹き上げる風で大変だったこと。ボートから落ちるシーンでは一番下の娘は泳げないのに、反対側に落ちてしまい、あわや溺れるところだったことなどを語る。


2.ジュリー・アンドリュースクリストファー・プラマーの想い出(19:33)
ジュリー・アンドリュースクリストファー・プラマーが思い出話を語るコーナー。当時クリストファー・プラマーは22歳。トラップ大佐を演じるには若すぎるという批判もあったが、性格俳優であったクリス(クリストファー・プラマー)の演技力が評価されたことを語る。


3.サウンド・オブ・ミュージックのロケーション(22:32)
40年経った今でも行われているロケーションツアーの模様などを長女役のリーズル(チャーミアン・カー)の案内で紹介。今でもまったく同じ景観を残しているのにはビックリ。また映画ではトラップ家の概観は複数の場所でロケしているので、よく見ると絵が繋がっていないことなども指摘している。


4.リーズルからグレーテルまで:40周年同窓(33:27)
これがもっとも感動したコンテンツ。15年ぶりに再会したトラップ家の子供たちが思い出話を語る。それぞれの現在の状況(フラワーデザイナー、女優、SE、写真アーティスト、一般の主婦)になった現在から始まるが、最初はややぎこちない感じで始まるがすぐに打ち解けて、ホテルでいたずらした話や自分のミスと思ったら実は相手のミスだったことが40年ぶりに発覚する話などがあり、見ていて飽きない。
最後に長男(この人だけ実際にオーストリアに住んでいる)が「監督は家族を作りたかったんだ」と語り、「今でもみんなは親友だ」と告げる場面は思わず貰い泣きした。


5.ドレミの歌:シング・アロング現象(12:46)
世界最大の野外音楽堂であるハリウッド・ボウルでの「シング・アロング・コンサート」(映画を見ながらみんなと一緒に歌う)イベントの模様をレポート。
1万8000人の参加者を集め、昼間の仮装コンテストから夕方の上映会まで色んな人が思い思いに楽しむ様子が見られる。本当に幅広い層に支持されていることがよくわかる。うーん英語圏に生まれたかった。


6.バイオグラフィー:フォン・トラップ・ファミリーのハーモニーと不協和音(45:50)
実際のトラップ一家の生涯を追ったドキュメンタリー。実はトラップ大佐は優しい性格で終生マリアを支え続けたが、貴族であることが災いして職業につくことがなかったこと。マリアは情熱的でともすれば独善的になりがちで、合唱団を維持するために子供たちが外の世界との接触することを拒み続けたこと。最後は巨大な借金を抱えていたこと。本の権利を売り渡してしまったので、本や映画での成功は一銭もトラップ家には恩恵をもたらされなかったことなどが語られる。
さらに、マリアは映画を撮影している最中にザルツブルグのロケ現場に押しかけ、出演を迫って監督を困らせたエピソードなども語られる。(実際に1シーンだけ通行人で出演しているが、小さすぎてわからない)

この中では、合唱団が解散した後で、個別にスカウトに来た人に娘は「断ったわ・・・。だって家族だからこそ歌えたんだもの」と語るのが印象的だった。


7.修正前と修正後の映像比較(約3:37/字幕なし)
今回のリストアされたバージョンと以前のバージョンを左右に並べて比較してるコンテンツ。画質が鮮明になり公開時の美しさを取り戻してるのが見て取れる。


8.ミア・ファローのスクリーン・テスト(0:33)
なんとミア・ファローが長女役?でオーディションを受けている様子。でも言われなければ判らない。


9.スティル・ギャラリー
(1)ストーリーボード(2)撮影風景(3)ロビーカード&ポスターを見ることが出来る。特にスチルは一目見て「サウンド・オブ・ミュージック」とわかる場面が数多く、名場面がいかに多いかがよくわかる。

■ ■ ■

全体的にこの作品がいかに多くの人たちに親しまれ、愛されているが実感できる内容となっており、好きな人なら買って損はないと思う。
なお、特典映像には監督の様子はほとんど入っていないが、本編には監督(やキャスト)のコメンタリが入っているので、改めて視聴してみたい。