イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008)/★★★★

伏線が生きてるイエスマンゾーイ・デシャネルにキュンときた。
イエスマン “YES”は人生のパスワード 特別版 [DVD]
2008年12月全米で2本の映画が同時公開された。
1つは昨日紹介した「7つの贈り物」。そしてもう1つが本作の「イエスマン “YES”は人生のパスワード」。
どちらもハリウッドのマネーメイキングスターの主演作。ただ最近のヒット傾向をみると、ウイル・スミスに軍配が上ると思われていた。
で、結果は以下のとおり

全米興行成績、ジム・キャリーがウィル・スミスとの2強対決を制し初登場首位
2008/12/22
 週末の全米映画興行成績は、ジム・キャリーとウィル・スミスというハリウッドを代表するヒットメイカーの2強対決で注目を集めたが、フタを開けてみれば大寒波が Box Office を直撃、どちらも2000万ドルに届かない厳しいスタートを強いられる結果となってしまった。ともかくも2強対決を制したのは公開館数で大きく上回っていたジム・キャリー主演コメディ「イエスマン “YES”は人生のパスワード」で、興収1816万ドル(約16億円)を稼ぎ初登場1位を獲得した。何事も“ノー”と言い続けてきた消極的な主人公が、人生を変えようと自己改革を決意し全てに“イエス”と応じる生活を実践するのだが…。英国のマルチ・タレント、ダニー・ウォレスが6ヵ月間にわたって実践した実話を基に映画化。共演はズーイー・デシャネル、監督はペイトン・リード。ウィル・スミス主演感動ドラマ「7つの贈り物」は2位に初登場。謎に満ちた主人公が互いにまったく関連のない7人のリストを手に、ある目的のために彼らへと近づいていくが…。大ヒット作「幸せのちから」のガブリエレ・ムッチーノ監督との感動路線第2弾として期待されたが、ウィル・スミス主演作としては実に2001年の「ALI アリ」以来の低調スタートとなってしまった。
速報順位は以下の通り。

順位   タイトル 興収$ 累計$
1. 「イエスマン “YES”は人生のパスワード」 18.1M (18.1M)
2. 「7つの贈り物」 16.0M (16.0M)
3. 「The Tale of Despereaux」 10.5M (10.5M)
4. 「地球が静止する日」 10.1M (48.6M)
5. 「Four Christmases」 7.7M (100.1M)
6. 「トワイライト〜初恋〜」 5.2M (158.4M)
7. 「Bolt」 4.2M (95.0M)
8. 「スラムドッグ$ミリオネア」 3.1M (12.1M)
9. 「オーストラリア」 2.3M (41.9M)
10. 「007/慰めの報酬」 2.1M (161.2M)

allcinema NEWSより

まったく違うジャンルにも関わらず、この2本は私の中ではセットになっていて、ぜひ見比べてみたいと思っていた。
結果、私としては「イエスマン “YES”は人生のパスワード」に軍配を上げたい。

コメディなのでご都合主義はお約束だが、この話のキモは

  1. どうやってイエスマンの講習会に連れて行くか。
  2. エスといい始めてからどう、物事が良くなっていくか
  3. ノーと言っていた頃の伏線がどうやってイエスと言った時に生きるか

の3点だ。
最初の講習会に行くまでのプロセスはいまひとつだが、講習会のシーンが大爆笑でテレンス・スタンプとのやり取りが楽しい。
2つ目の”イエスといい始めてどう良くなるか?"は結構成功していると思う。
ギターやら飛行機の操縦やら韓国語教室やら無作為に選んだことが、その後の話に生きているし、さらにこれが元で誤解されるという二重の伏線が張ってあってうまいと思った。
3つ目に関しては、"ライブハウス"と"隣のおばあちゃん"ぐらいだが、特に後者のネタはさすがに引いた。


そして、意外な拾い物だったのがゾーイ・デシャネルのキュートさ。
スクーター姿もいいし「ミュンヒハウゼン症候群」もキュンときた。射撃場のギャグなどさりげないところで笑わせるのが実にうまいと思う。
また、コスプレパーティも含めて実に多くの衣装が登場(DVD特典では「ミュンヒハウゼン症候群」の全曲・全衣装が見られる)し、ホント見ているだけで楽しい女(ひと)だ。


シリアスとコメディでまったく違う2本の作品だが、どちらも一定の水準はクリアしており、本当この興行成績は不運としかいいようがない。
ちなみの最新のbox office mojoでは以下のような成績になっている。

2008 YEARLY BOX OFFICE OVERSEAS TOTAL

31位 Yes Man $125,522,414
39位 Seven Pounds $98,215,867