踊る大紐育(ニューヨーク)/★★★☆

「MainStreet」に惚れました
踊る大紐育 [DVD]
アメリカ海軍の水兵3人が、ニューヨークでの休暇の一日を恋と騒動に明け暮れるというわたいもないお話なんですけど、
それぞれの恋の行方として
ジーン・ケリー
地下鉄で見かけたミス地下鉄のヴエラ=エレンに一目惚れ。何とかして彼女に会いたいと、彼女の行きそうな所を探しまわります。
フランク・シナトラ
タクシーの女運転手(ベティ・ギャレット)に一目惚れされて、ずっと付きまとわれます。
○ジュールス・マンシン
博物館にいた原始人研究家?の女教授アン・ミラーに「あなたほど原始人にそっくりな人見たことないわ!」とやっぱり一目惚れされちゃいます。


ハウマッチ風に言えば、それにしても、この水兵さん達モテモテである状態。


よくこんな設定で映画作ったなぁとあきれますが、そこはそれ。歌ってるうちにどうでもよくなってしまいます。
そのほかにも、キスを邪魔するお節介なルームメイトとか色んなショーで「これでレビューはおしまい」とだけ歌う女の子達とか、変だけど思わず笑ってしまう場面がいっぱいあります。


ただ、残念ながらミュージカルとしてはどうだろうか?と
致命的なのは、オープニングの「ニューヨーク ニューヨーク」以外はあまり耳に残る曲がないということでしょうか?。
また「原始人の歌」とか、えっ、そこを歌っちゃうの?というシーンも多く、ダイナミックで見ごたえのある踊りに反して歌は全然耳に残らない。さらに言うと「ニューヨークの一日」はいらないと思います。


ただ1曲「MainStreet」だけは別。
ジーン・ケリーが"ミス地下鉄"のヴェラ=エレンに自分の故郷の様子を話すシーン(実はヴエラ・エレンも同じ出身だが、ミス地下鉄がすごい有名人だとジーン・ケリーが誤解しているために話せない)で、「ボクの故郷はメインストリートを歩けば全てが分かる」と歌いながらヴェラ=エレンと踊ります。
観ていて震えが来ちゃいました。私はこうゆうのが観たかったんです。
ああ、なんて優雅なダンスなんでしょう。それにこの場面のヴエラ=エレンの美しいこと。見とれてしまいました。
できれば大きなスクリーンで観たいのですが、無理でしょうねぇ。


ということで、私にとってはこの曲に出会えただけでも、見る価値がありました。

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コスミック版で観賞しましたが、左右がトリミングされている上にひどい画質(VHSの3倍並み)でした。
正規版以外に500円で他社からも出ているので、すくなくともこのDVDは買わないほうがいいと思います。(他社がどうかはしりませんが)
さらに、Yahoo!動画(無料)でも見ることができますがなんと白黒でした。この映画の魅力は色彩にあるので、こちらも見ないほうがいいと思います。