バッド・ルーテナント(2009)/★★★

最後までどこに行くのかわからないグルーヴ感
バッド・ルーテナント [DVD]
悪徳だけど強烈な個性でがむしゃらに進む刑事(デカ)キャラと言えば、ポパイこと「フレンチコネクション」でしょう。
この映画もと思って観ていたのですが、ワニの目線が出てきたあたりからどんどん映画が壊れていって途中からもう何が何だか。ソウルダンスを見るに至って「これ絶対夢オチだよ」と思っていたのですが、普通に終わっちゃいました。


ニコラス・ケイジがとても良くて、痛い腰を庇いながら活動する警部補(ルーテナンド)なんて初めて見ました(笑)。
これがもう最低のキャラでだらしない上に良心のかけらもない。ヤク中、賭博、借金、警察の証拠盗み、交通違反のもみ消し。やがてヤクの売人の仲間にまでなるのですが、最後はそれらを超越してしまい、さらに納得させられるのが凄い。
70〜80年代にかけての刑事ものの香りがするのは監督がヴェルナー・ヘルツォークだからでしょうか?