義兄弟 SECRET REUNION(2010)/★★★★

バランスの良いエンタテイメント
義兄弟?SECRET REUNION? [DVD]
このところ煮詰まった映画ばかり見ていたので、このテイストにかなり救われました。
深刻すぎずふざけすぎず、安っぽそうだけどそれなりに見せ場も作る。そのあたりの匙加減がうまいと思います。


一番大きいのは脚本の良さ。特に設定の巧みさと人物配置のうまさが光ります。
序盤の出来事から「影」「カン・ドンウォン」「内通者」の北スパイの関係を見せながらソン・ガンホが失脚するまでを一気に見せます。ここで「影」の凄さを印象づけています。
6年後。堕落したソン・ガンホの姿を見せつつカン・ドンウォンとの邂逅とお互いの正体を隠しつつ共同生活を行う。刑事もののバディ・ムービーの様相を呈してきます。
やがてお互いの心を開くまでになったところで、再び「影」の登場。一気にクライマックスへと登り詰めます。
最後はしゃれた展開で終わるのですが、ここは賛否両論あるところ。(私は安っぽく感じましたが)
とにかく深刻すぎず絵空事すぎずのバランスが良くて、きちんとエンタテイメントしているところが気に入りました。

主役のソン・ガンホはあいかわらず楽しませてくれますが、カン・ドンウォンも好演しています。
さらに「影」のチョン・グクァンが凄く良くて、私は「宝田 明」を思い出しました。(他にも似た人がいそうですが、すぐにはでてこない)

十分楽しませてもらったので満足です。