キャタピラー(2010)/★
和製「ジョニーは戦場に行った」にならず
同じく四肢を失った帰還兵の物語「ジョニーは戦場に行った」がトラウマの私としては、かなり期待するものがあったのですが、結論からいうとダメでした。
理由として
- 当時のニュースフィルムと重ねてあからさまな『反戦』を謳っていること
- これ見よがしに勲章やら新聞の切り抜きを何度も映してやはり『反戦』を強調していること
- 出征地での出来事が強調されるため本来の主題が逆にぼけていること(これじゃただ好きものにしか見えない)
- エビソードが繋がっているように見えないこと(シーンの切れ目も?)
- 四肢のないのをはっきりと見せてしまっていること(異常性が薄れてます)
- 性欲が旺盛というのはすごくいいアイデアなのに、その場面が全くエロくも猟奇的でもないこと
- 近所の人たちの絡みが全くといってないこと
- 同じく弟も絡みが全くないこと
- 歌が出てくるのに、それが観る側にちっとも響いてこないこと
そしてなにより84分という短さに反比例して、すごーく長く感じます。
最初の夫が帰還した時の場面なんかは良かったんですが。