キャピタリズム マネーは踊る(2009)／★★★

これまでの作品とは違う何か

ムーアドキュメンタリは単純に見ていて楽しいし、内容も興味深い。
ただし、これまでの作品と決定的に違うのは、これが他国の話とは全然思えない点だ。
これまでの「銃規制」「石油カルテル」「医療保険」はアメリカ人ってホント馬鹿だなーで済んだが、今度の「経済」はモロ日本の現状（自分達の問題）に結びついている。
（ムーアの故郷フリントの街並みと日本のキャッター街は寸分の違いもない）

さすがに日本には従業員にこっそり保険をかけて儲けたり、アルバイトしながら生活するパイロットはいないと思うが、日本全体に元気がなくなって疲弊（特に地方が）しているのは、みんなもなんとなく感じてるんじゃないかなぁ。

これまでの突撃取材が影を潜めてムーア自身が前面に出てこないのと、扱ってる問題が大きすぎて(ムーアの主張する)解決策が提示されない点なども含めて、これまでとは「一味違う」作品になった。

■[サイゾー]暴走する"システム"が止まらない！　マイケル・ムーア監督『キャピタリズム』
http://www.cyzo.com/2009/12/post_3367.html