ブタがいた教室(2008)／★★★☆

きちんと食べてほしかった

「育てて食べるために飼ってみようと思います」と言って始まった6年2組の命と向き合う授業。
色々意見はあると思いますが、映画的に言うと、(絞めるところは見せないにしても)食べるところまでは行って欲しかった。
（それじゃ教頭と同じじゃんと言われそうだが）
それ(豚肉)をどうやって料理するのか、子供たちがどう反応するか、なんて言うのかが聞きたかった。

ただ、卒業が近づくにつれヒートアップしていく子供たちのディベートや、最初は反対してしていた保護者がだんだん理解を示し、やがてそのことで親子のコミュニケーションができていくあたりは見応えがありました。
それだけでも十分観た価値はあります。

実際には3年近く飼育していたそうで、完全にペットの扱いになっていたんですね（それはそれで納得ですが）
妻夫木聡という役者は決してうまいとは思わないんですが、「闇の子供たち」や本作など作品を選ぶ目が確かで、チャレンジする役者さんだと改めて思いました。