ウォッチメン(2009)/★★★★★

これから何度も観ることになるだろう
ウォッチメン スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
オープニングシーケンスを観た時「こりゃ、傑作だ!」と確信し、ロールシャッハの謎解きとともに徐々に明かされるヒーローたちの過去の没頭したのだが・・・・
2/3を過ぎたあたりからSFになってしまいました。(ガックシ)

ただ「もし本当にヒーローがいたらどうなるか?」という煩悶をテーマとした”リアルヒーロー”シリーズ(「ダークナイト」「インクレディブル・ハルク」「アイアンマン」)の頂点に立つ作品であることには間違いない。(製作費も含めて)

おそらくこの映画の弱さは原作の持つ弱さなのだろう。その”弱さ”も含めて映画化せざるを得ない(つまりそれだけコミックの完成度が高すぎた)のだと理解した。
ウォッチメン」という作品の映画化がこれほど遅れ、ソ連(そしてアメリカも)とうに崩壊している今になって、これが映画化されたということも含めて、逆に”現代”を解く”なにか”があるように私には感じられるのだが。


純粋にこの作品を撮りあげたザック・スナイダー(監督)に敬意を払いたい。
特にオープニング戦いからボブ・ディランの歌に乗って描かれるモンタージュは映画に残る名シーンだと思う。

163分という時間の長さもあって、これ1本で映画を3本ぐらい観た気分にさせられる映画だった。

何かの時に急に見返したくなるタイプの映画だと思う。
色々感じることがありすぎて、細かいことはまた気が向いたら書きますが、町山ポッドキャストに詳しい解説がされています。

■町山ポッドキャスト
http://www.enterjam.com/tokuden.html

■第77回 原作コミックを120%再現した『ウォッチメン』を観て、『20世紀』や『とろろ』や『DB』は反省しろ!
http://www.enterjam.com/podcast/tokuden/tokuden077.mp3