ねらわれた学園(1981)/★

こんなにつまらなくて、こんなに愛おしい
ねらわれた学園 [DVD]
「HOUSE」流れで無性に観たくなって借りてしまいました。
全編「大林センス」があふれ出しているので、決して人には勧められません。

私の一番のお気に入りは松任谷正隆の音楽です。
ユーミンの旦那であり編曲者としては天才だと思っています。
本作も剣道の試合の曲やクライマックスの曲など過去に数回観ただけなのに30年経っても覚えてる。凄いことだと思います。
この後「時をかける少女」を手掛けてから映画音楽は(ほとんど?)やらなくなっちゃいました。
数年前に「シャングリラIII」というのを見たけれど、全曲B面と言うほどマイナーな曲ばかり使っているのに、舞台とぴたりマッチする。ほとんど松任谷正隆の曲を聴きに行ったようなものだなと感心しました。

峰岸徹って亡くなっていたんですね。知らなかった。この映画の頃に岡田有希子の自殺があって話題になったのですが、実は”妊娠していた”とか、ホントの父親は神田正輝で、峰岸徹はカモフラージュだ。なんて噂がありましたっけ。(松田聖子との交際が話題になってました)
本作ではお腹に目が書いてあって、痛々しくて見ていられないないほど役者してます。

都庁ができる前の新宿で撮影されているので、今見てもああっあそこだ。なんてわかる場所があります。

薬師丸ひろこは「野性の証明」「翔んだカップル」があって、本作の「ねらわれた学園」「セーラー服と機関銃」「探偵物語」「里見八犬伝」「Wの悲劇」「メイン・テーマ」と角川映画の勢いもあって大ヒットを連発。そのうち消えちゃうのかと思ったら、今でも現役の女優さんとして活躍しています。(全然老けないですよねぇ)
何といっても声がいいんですよね。この頃の歌も名曲ばかりです。

原作は眉村卓。”ジュブナイルの巨匠”ですよ。この人の作品はよく映画化やドラマになりました。同じような作家に筒井康隆豊田有恒光瀬龍などがいます。
NHKの少年ドラマシリーズは好きでよく見ていました。「ねらわれた学園」も『未来からの挑戦』というタイトルでドラマ化されています。
今でいう”ライトノベル”なので「ハルヒ」みたいなものですか。子供の時に読んだこの手の本って忘れられないんですよね。

てなわけで、人には「つまらないから見るな」と言いつつ、私には忘れられない映画の一本です。