デス・レース(2008)/★★★★

うまくできている。これは拾いもの
デス・レース [DVD]
オリジナルも一応映画館で観たのだが、細かいところはすっかり忘れています。
ただ、これはリメイクというよりインスパイアに近いので、「ロンゲスト・ヤード」とか「ローラーボール」のレース版と思った方が良さそうです。

監督がポール・W・S・アンダーソンなので観る気はなかったのですが、”いやいや、意外といけるゾ”とネットで見かけて観賞したところ、これが結構面白かった。

まず、キャストがいい。
主役のジェイソン・ステイサムはいいとして、鬼所長のジョーン・アレン(「ボーン」シリーズのパメラ)、コーチ役のイアン・マクシェーンアル・パチーノ似の渋いオッサン)などがいい雰囲気を出しています。

次に構成がいい。
レースは3日間で、これに勝てば釈放してやるという条件付き。で、実は刑務所に入れられたのも彼(女)らの仕業で、カタキもレースに出ている事がわかりそのまま復讐レースへと発展していく。
レースの見せ方もうまく、1日目、2日目、3日目と興味が途切れないようにうまく作ってある。
(「剣」「盾」などを通過すると銃やオイルなどが使えるアイデアがいい。ジェイソンを勝たせたくない所長がわざと使えなくしちゃう)
ポール・W・S・アンダーソンはこういったアイデア勝負の映画だと才能を発揮する監督だと思う。

カーアクションも迫力十分で意外な拾いものでした。

オリジナルについて

オリジナルの「デス・レース2000年」は完全なブラックコメディで、なんと一般道で人を引き殺して点数を稼ぐというもの。
子供とか老人は点数が高いとか、”安楽死デー”と称してわざと老人たちを道に並べて轢き殺させるなど、今じゃ到底作れないような設定が山ほど。それが社会批判になっているのが素晴らしい。
ただ、作品はスカスカです。

youtubeにベストシーン集がありました。なんか笑っちゃうよね。

■これも可笑しい