リリィ、はちみつ色の秘密(2008)/★★★★☆

少女から女性に成長するダコタ・ファニングの美しさ。
リリィ、はちみつ色の秘密 (特別編) [DVD]
ショービスで予告を見てからすごく楽しみにしていた作品。
4歳の時目の前で母の死を見てしまったリリィ(ダコタ・ファニング)。それが心の傷となり14歳のある日、父親(ポール・ベタニー)との行き違いから家出を決意する。
行き先は母親の遺品に書かれていた街ティブロン(サウスカロライナ州)。見覚えのあるハチミツの瓶のラベルを頼りに黒人一家を訪れる。そこにはオーガストクイーン・ラティファ)、ジューン(アリシア・キーズ)、メイ(ソフィー・オコネドー)の黒人3姉妹が暮らしていた。
まだ差別の厳しい時代の南部だが3姉妹は教養もあり、明るく歌や愛にあふれた家族だった。
その家族に触れ合いながらお互いに変わってゆく。


出演者たちが皆素晴らしい。
ダコタ・ファニングの可憐さは少女から女性に成長してくそんな一瞬をフィルムに焼きつけているようだし、長女のクイーン・ラティファの穏やかだが、温かい目線を常にまわりに注いでいる感じがよく出ている。
次女のアリシアの冷淡から徐々に打ち解けていく姿もよい。精神が弱い三女のソフィー・オコネドーは一家のムードメーカーとして明るさをもたらしている。
映像も美しいし、南部の雰囲気がよく出いてる美術も申し分ない。


ただし、ラストが思っていたのとちょっと違う。ポール・ベタニーだから最後はもう少し違う展開があるとばかり思っていたのだが。
そこに期待していなければ満点。