スカイ・クロラ The Sky Crawlers(2008)/★★

スカイ・クロラ [DVD]
ネタばれ全開 要注意

今頃になって気がついたが押井監督のテーマとして「永遠の繰り返しからの脱却」というのがある。
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」しかり「イノセンス」しかり。
本当はイノセンスで気づくべきだったが、本作を見ていてあまりにもそれがストレートに出ているので気づいた次第。
だからこの原作が映画化されたのかなと思う。
ただし、前述の2作ははっきりと脱却した姿が描かれているが本作でははっきりと描かれない。
はたして抜け出せたのかどうか?

スカイ・ウオーカーサウンドで効果音が録音されたと自慢するだけあって、確かに音がいい。
序盤の函南草薙水素に会う場面でそれがはっきりと分る。
また空中戦の飛翔感が素晴らしく。ここまで飛んでいる感じを体感できる映画はそうざらにはないと思う。
宮崎作品が「誇張」による擬似体験とすれば、これは「リアルさ」による擬似体験。
表現はずいぶんと違うが、ある意味そっくりに見えるところもあって、可笑しい。

声優陣では草薙水素菊地凛子が悪くはないのだが、声が若すぎてミスキャストだと思う。
あと、CGとはっきりわかる場面(道路を走るところ)があって、かなり興ざめしました。