暗闇でドッキリ(1964)/★★☆

オープニングが秀逸。
暗闇でドッキリ [DVD]
出だしは完璧。こりゃ傑作だぁ思っていたのですが、だんだんぐだぐだになってきて、見たことあるギャグがあちこちに。
ラストは謎が解決されないままに決着してありゃりゃって感じでした。
全体的には推理物の体裁をとっていてハードボイルド調。「ピンクの豹」とは明らかに路線が違うのですが、P・セラーズの強烈なキャラがシリーズとしての統一感を醸し出しています。
(スピンオフ企画として作ったのにヒットしたら本体が飲み込まれたような)


こちらも「3」の元ネタが満載。
ケイトー、ドレフェス署長が出てくるのは当然として、クルーゾーを殺そうとするとなぜか回りがバタバタ死んだり、ベットにまでケイトーが潜り込んでくたり、全員を集めて話をするとき足を踏んだり、なまりで聞き返したりなどを見ているとデジャブの嵐ですな。
ただ大きな違いは、本作のクルーゾーはマリアに猛烈にアタックするのですが、「3」では女スパイの誘惑から逃げています。
(こっちの方が笑いとしては面白い)


前作ではためらいがちに演じていた印象でしたが、本作でP・セラーズはすっかりクルーゾー警部になりきっているように見えます。
ネットで「ピンクの豹」より先に本作が製作されたとの意見を見ましたが、セラーズを見ている限りは本作の方が後だと思います。(ホントのところが知りたいのですが)


オープニングの1カットのクレーンショットとそれにつながるクレジットタイトルが印象に残る作品でした。