ぼくの美しい人だから(1990)/★★★☆

繊細な描写がみどころ
ぼくの美しい人だから (ユニバーサル・セレクション2008年第10弾) 【初回生産限定】 [DVD]
43歳ウエイトレスが16歳年下のイケメン高収入男を酒場で逆ナンパ。そのまま家まで送らせて、襲ったらたら、今度は相手が夢中になって最後にはプロポーズさせちゃう話。
こう書くと嫌味にしかならないが、それをなんとなく見せちゃうところがすごい。
結構繊細な描写がされていて、特に酒場での出会いのシーンの距離感や、女のほうから襲っちゃうシーンもキチンと見せているし、画面があまり綺麗でないのも話をリアルに見せていると思う。


前半は嫌味だったのに、後半だんだん可愛い女に見えてくる魔法のような演技を見せるのがスーザン・サランドン。これくらいの演技力がないとそもそも話が成り立たない。そして、もう一人重要な人物として出てくるのがサランドンの姉役のアイリーン・ブレナン。
「ゴースト」におけるウーピー・ゴールドバーグと言えばいいのか。
「あなたたちの出会いは何だったの?」と聞き、「安酒場で私が引っかけたのよ」とサランドンがそのまんま言うと「いや、ボクが見染めて押しかけたんだ」と男に言わせちゃう。(この会話が2人の関係を逆転させる転換点にもなっている)物語を進める重要なファクターになっています。


プリティ・ウーマン」と並んで女性の憧れる映画として挙げられることが多い本作だが、本当にありそうな説得感を生み出しているところがすごいと思う。