プライドと偏見(2006)/★★★★

いらいらするほど奥ゆかしい
プライドと偏見 [DVD]
評判を聞いて、コスチュームプレイ(西洋時代劇)の苦手な私としては嫌々借りたのですが、始まってすぐに「WORKING TITLE」のロゴを見て、がぜん観る気になりました。

18世紀のイギリスを舞台に貧乏な5人姉妹の家族と"超"金持ち貴族との恋物語
この当時の慣習を知らないとイライラさせられること間違いなしです。たとえば。
1、男女は口をきいてはならない
2、男性が女性と口をきく時は、彼女の家に出向き、両親に「人払いを」願い出なければならない。
3、男女は触れてはならない(当然キスもだめ)
4、女性は結婚することで"のみ"生活の安定を得ることができる
5、女性は持参金を持たなければならない?
こんなところですか。
口もきかなくてどうやって恋愛するのかな?と思ったら、唯一舞踏会で踊る事だけは許されていて、そのわずかな時間の間に相手を見つけたり、会話を楽しむのだそうです。
本作でも舞踏会が重要なポイントになっており、長女(ロザムンド・パイク)は相手が見つかり、次女(キーラ・ナイトレイ)は踊りを断られて相手を嫌いになります。
でも皮肉な事に、長女の相手は遠く行ってしまい、次女の相手は偶然にも何度も出会うことになります。嫌っているはずなのに、どんどん惹かれていく次女。そしてある土砂降りの雨の日に、嫌われていたはずの相手からプロポーズされるのです。プライドと偏見が邪魔をして素直になれない次女。すっかり2人の姿に釘付けです。


18世紀の庶民の生活や豪奢な貴族たちの様子、イングランドの美しい情景と相まって、2人の間がだんだん近づいていく姿にすっかり酔わされました。
地味だけどMr.ダーシーことマシュー・マクファディンがいい味を出していると思います。

キーラ・ナイトレイって

パイレーツ・オブ・カリビアン(1作目しか見ていませんが)ではあまり印象にこのっていないキーラ・ナイトレイですが、いかにも気の強そうな容姿が役柄に合っていたと思います。
でも、キーラ・ナイトレイってこんなにあごが出ていて、滑舌(かつぜつ)が悪い人でしたっけ?女子テニス選手のマルチナ・ヒンギスに見えてしかがたがないのですが。

手元に「ラブ・アクチュアリー」と「ドミノ」があるので、そのうち見てみます。