スイング・ホテル/★★★☆

クロスビーが魅力的。「ホワイト・クリスマス」と「爆竹を使った踊り」が有名。
スイング・ホテル [DVD] FRT-191
かつては一緒に舞台に上がっていた歌が得意なジム(ビング・クロスビー)と踊りが得意なテッド(フレッド・アステア)だったが、アステアがパートナーの女性(クロスビーの恋人)を取ったことから、都会に失望したクロスビーは田舎に帰って、祝日だけ開くホテルを開業する。(だからホテル名は「ホリデー・イン」)
そのオープンの日、かつての恋人に振られたアステアが酔っ払ってホテルに現れ、踊った相手(マージョリー・レイノルズ)が気に入っしまう。
アステアは相手を覚えていなかった、ホテルの営業(=祝日)の度に探しに来るが、実はクロスビーの好きな相手だったため、会わせたくないクロスビーはあの手この手で彼女を隠そうとする。
しかし結局は見つかって昔のような三角関係。はたして彼女はどっちに?という話。


話は少々ややこしいが、祝日に開かれるショーとクロスビーとアステアの恋の鞘あてが楽しいミュージカルコメディ。
突然「黒人の役にしよう」とか言って顔を黒くしたり、わざとショーに遅れるように細工する。でもそれがクロスビーの必死さにつながるから決して嫌味にならないのがよろしい。
本作ではアステアは脇にまわっており、明らかにクロスビーが主役。有名な「ホワイト・クリスマス」が歌われますが、劇中ではデュエットしていたのでビックリ。
噂に聞いた「爆竹の踊り」は、もっと派手なものを想像したいのですが、意外と地味でした。作中ではパートナーが現れず、一人で間を持たすために急遽そばにあった爆竹を使ったという展開で、うまいと思います。
その他、アステアの酔っ払いダンスやスローとアップテンポな曲が入り混じるギャグダンスなどもあって、結構楽しめます。

最後は、「ホリデー・イン」を舞台にした映画の撮影現場という設定で、スタジオに組まれたホリデー・インのセットでオーナーのクロスビーが恋人とデュエットするという劇中劇構成。ここだけ「アメリカの夜」していて、結構楽しめました。

また、独立記念日のショーで出てきたのが第1次大戦の映像。このあたりは今見ると複雑な心境です。


なお、音楽はジャズ風のものが多く、どれも名曲ぞろい。音楽はアーヴィング・バーリンで、原案もバーリンだそうです。祝日にちなんだ歌を作って、それを使う映画を思いついたのではないでしょうか?


祝日は年15回と説明されますが、実際に出てくるのは以下の8つ。

ニューイヤーでホテルがオープンし、その一年後のニューイヤーでthe end。気楽に見られる作品として、結構楽しめました。

あと、黒人の家政婦さんが出てきますが、その子供達がキュートで思わず笑ってしまいます。

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なお、本作はキープ版を視聴しましたが、全く問題ありませんでした。good good!