マルタの鷹/★★★
ボギーが笑って怒って。思ったより明るい映画でした
本作は「ハードボイルドの始」と紹介されることが多いようです。
※写真はファーストトレーディング版です。
ボギー(ハンフリー・ボガート)のナレーションで始まるのかと思ったら、ナレーションは一切無し。
しかも、何をしようとしているか、何を考えているかの説明もなし。。
カメラははひたすらボギーに寄り添い、ボギーの見たこと聞いた事を観客と共有する。
(なんとボギーが薬で眠らされる間はその間に重要な出来事があったにも関わらず、映画の時計も進められる)
極めて不親切な作りになっているが、観客はひたすら画面の中の出来事を追ううちに、感情移入しボギーと一緒にこの事件の成り行きを見守るようになる。
徹底して一人称の映画なんですね。これ。(唯一の例外は相棒が打たれるシーンのみ)
もっと、暗い映画かと思っていましたが、本作のボギーはよく笑いかつ(上品に)よく怒ります。
もう、かっこいいボギーを見ているだけで満足しました。
なお、最後に謎解きとして敵のボスが延々と説明しますが、何がなんだか全然わからなかったことを付け加えておきます。
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なお、コスミック版で観賞しましたが、標準的な画質で楽しめました。