かもめ食堂/★★★★

食べ物の出てくる映画は、つい点が甘くなります。
かもめ食堂 [DVD]
日本を離れフィンランドに食堂を開いた小林聡美。だが開店1ヶ月してもまだ客は一人もこなかった。そしてついに来た最初の客が日本好きのオタク青年。
その青年からガッチャマンの歌を教えて欲しいと言われ、たまたま声を掛けたのが 片桐はいり。やがて"もたいまさこ"もやってきて、だんだん店も繁盛し始める。


この3人が並ぶと「やっぱり猫が好き」を思い出すが、それよりも、ゆっくりとしたテンポや北欧の雰囲気からカウリスマキの「浮き雲」が近いかも。話は淡々と進むように見えるが、各シーンの終わりには(受けるかどうかは別として)くすっと笑えるようなセリフや出来事も散りばめられていて、見ていて飽きない。


特徴的なのは、"同録"というのでしょうか?床を歩く音や食器の触れ合う音など普通の映画では入らないような生活音が入っているのと、"自然体"な3人の演技で、本当の出来事のように見えてきます。それが監督の狙いなのでしょう。

食べ物がおいしそうで、それだけでも楽しくなりました。