ヴェロニカ・ゲリン/★★★

何かが足りない
ヴェロニカ・ゲリン 特別版 [DVD]
麻薬組織の圧力に負けず戦ったアイルランドの女性記者ヴェロニカ・ゲリンの伝記映画。出てくる役者は皆素晴らしく本当にこうだったんだろうなと納得させるに十分な迫力だった。特にボス(ギリガン)とヴェロニカの出会いのシーンは手持ちのカメラと相まって緊迫感が最高潮に達する名シーンになっている。
ただ、映画としてみると不満が残る。実録物なので誇張を抑えるのはわかるが、これではただのTVドキュメンタリーとなんら変わらない。特になぜヴェロニカがここまでのめりこんで行ったのか?その原動力となった「怒り」や「悲しみ」に迫って欲しかった。
ケイト・ブランシェットの名演とアイルランドを感じさせる音楽(ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ )に★1つ進呈して上記の評価とした。