コンテイジョン(2011)/★★★★
ありそうでなかったリアルなバンデミック物の秀作
スティーヴン・ソダーバーグが描くバンデミック(感染)もの。
「トラフィック」のようなドラマに感染して死の街となった風景が交わってパニックというより、まるでゾンビ物のような様相になっていくのが面白い。
これだけのキャストと膨大なロケーション。セリフとドラマを106分にまとめるのだから、これはソダーバーグしか作れないと言ってもいいのではないだろうか?
キャストでいうとケイト・ウィンスレットとマット・デイモンが儲け役で、逆にグウィネス・パルトローとジュード・ロウはかなり損な役をやっている。
だがそう思わせた段階で後者の2人の力量がいかに優れているかということなのだろう。
昨今の手持ちで変にぶれるカメラでドキュメンタリ風にするのではなく、きちんと「本当のリアル」を追求した力作で、かなり面白く見ることができた。
リアルさという意味では、むしろ最後のオチは要らないと思う。
数あるエピソードのなかで特に面白かったのは
- ケイト・ウィンスレットが隔離施設となる体育館を見て「いい場所を見つけたわね」と褒めた後に「あと3か所見つけて」カマすところ(ケイト・ウィンスレットは本当に格好良かった)
- マット・デイモンの隣の家でフラッシュが焚かれたような閃光とくぐもった銃声が聞こえるところ(これは本当に怖かった)
が良かったデス。
これは満足。