日本沈没/★★★★☆

これならDLP上映のほうが・・・
日本沈没 [DVD]
1年に1回はDVDを引っ張り出してきて見るくらい好き!。
それが、近所のシネコンで掛かるということでめちゃ楽しみにしていたのです。
で、結果どうだったか?。
これがひどいプリントで、終始雨が降る(盛大に傷が入っている)のは仕方がないとして、全体がセピア色に変色しており、「"赤い"千と千尋」状態でした。
しかも上映中にフィルムが切れて5分ほど中断するイベント付き!
これだったらBDをDLP上映したほうがよかったんじゃねぇのと言いたくなる状態でした。
実際2つ隣のシアターでは「いちご白書」のDLP上映だったわけで、このフィルム状態を知っていたら、劇場側もプログラム変更を考えていたんじゃないかと思うくらい酷かった。
(それでもフィルム上映だからこその質感とかあるのだろうか?)


そんな最悪な上映環境にありながら、見に来た人たちの年齢層の高さには参りました。
"リアルタイムで見てたんじゃねえの"ってくらいの50代、60代に交じって30代くらいがちらほら。
みんな好きねぇ。
134席に4割ぐらいの入りだったので40〜50人か。
40年以上前の作品だし、特撮レベルなんて今と比べ物にならないほどお粗末なのだけれど、これだけの集客力。
みんな大好き日本沈没。2006年版にこの引力はあるのでしょうか?


肝心の映画館で見た感想だけれど、新たな発見というのはなかったです。
その代わり、丹波総理に終始濡れっぱなし。
名言「なにもせんほうがいい?」は言うに及ばず
「もしもだよ、大きな地震が起きると騒いだ者がいて、マスコミもそれに乗っかってさえいれば君、360万人もの人が死なずに済んだかもしれないじゃないか!」には鳥肌が立ちました。
田所博士(小林桂樹)の「何もわからん!」もよかったし、ほとんど出ていないのに、これ以上ないほど純真さをみせつけた「いしだあゆみ」さんも素晴らしい。
もちろん藤岡弘隊長も健在です。
意外な伏兵で政府特使として出てきた中村伸郎のたどたどしい英語がかえってリアルで良かった。
あと2時間30分の長尺なのに全然飽きない。もっと見たいと思いました(エンドクレジットもないし)


既に鬼籍に入られた方が何人いるか。
むしろまだ生きている人のほうが少ないんじゃないかと思う程の映画ですが、こうしてフィルムに刻まれて劇場に掛かっている限り皆さんは永遠です。

ビバ!日本沈没