カンフー・パンダ2(2011)【3D・吹替】/★★★★

1作目よりはクオリティは上がったけど、お話は落ちるという現象
カンフーパンダ2 3Dスーパーセット [Blu-ray]
3D吹き替え版で。
3D体験は「アバター」以来なのですが、その件は後ほど詳しく。
さて、傑作といわれる1作目(子供達も大好き)の続編ですから、期待していたのですが、どうもネットでの評価は2分されているようです。
私の感想としてもすごく「微妙」。
ドリームワークスクオリティはしっかりとキープしており、すごいの一言。お金を払った分の満足感は十分得られました。でも見たかったのはこんな話じゃないんだよなぁという感じ。


前作はポーがマスターになるまでの成長を描きますが、今回は最初から"持っている"ために、物語の推進力が弱いんですよね。
よくあるパターンだと、カンフーをマスターし慢心したポーがその力を失い、もう一度カンフーの意味を知るストーリーが見たかったです。
(しかも仲間からは裏切り者と誤解されるけど、タイガーだけは信じてるみたいな)
今回出生の秘密が明かされるのですが、それが対峙する敵と絡むのは後半から。それまではひたすら強いポーの活躍を見ることになります。


もう1つ見たかったのは、「マスターウシ」と「マスターワニ」の活躍。上のストーリー言うなら、本作でパートナーとなるべきはこの二人で、この古武士のような正反対の仲間から何かを学ぶ場面が見たかった。


ただ、ウイットにとんだ会話とか個性のあるキャラクタや迫力満点のバトルは楽しめました。終盤の「少林サッカー」まんまの必殺技には笑いましたけど。(2度も伏線が張られているのでさすがにバレバレ)
あと、90分しかないのに途中長く感じる場面もあります。これも物語りに推進力が弱くお話が整理されていないからだと思います。

3D演出について

3Dとアクションって相性が悪いと思います。
特に本作のように激しいアクションが連続するような映画では、何が何だかわからない場面がたくさんありました。(少し引いた絵だと分るのですが)
本作で3D感(奥行き)が一番感じられたのは、あの大砲が作られ運び出される工場の俯瞰ショットと草原でのクジャクと対決するローアングルのショット。
どちらもゆっくりした移動で前景にポーや草むらを配して、後景に工場の様子などを配した、閉塞的な状況の方が3D感が感じられます。
この分野はまだまだ研究が必要だと感じました。

3D料金について

方式も含めてかなり劇場によって違うことに気がつきました。
私の近所でいうと

No 劇場 3D方式 定員(スクリーン) 3D料金 メガネ持ち込割引
1 品川プリンスシネマ MASTER IMAGE 273(シアターZERO) 前売り+700 なし
2 シネマサンシャイン平和島 XpanD 143(シネマ3 前売り+400 なし
3 109シネマズ川崎 MASTER IMAGE 89(シアター9) 前売り+400 あり
4 TOHOシネマズ 川崎 MASTER IMAGE 335(SCREEN8) 前売り+400 あり
5 チネチッタ川崎 MASTER IMAGE 532(CINE8) 前売り+200 なし

シネマサンシャイン以外は明るくてメガネの軽いMASTER IMAGE化されており、進歩している感じがしますが、もっとも環境のよい品川プリンスは前売りの場合正規料金との差額を精算するシステムになっており、ビックリするほど割高です。(ここはプレミアム館というのがあって料金が\2,500もとる劇場もある)。
川崎は映画館が密集する激戦地ですが、駅に最も近い109シネマズは89席、少し離れたTOHOシネマズが335席で通常の+400円。
しかしチネチッタは異様に安くて+200円でしかも席数も最大。
劇場により3D金額がこれほど違うとは思いませんでした。
しかし大きな問題もあって、チネチッタが上映期間が一番短いのです(現在は「スパイキッズ4D」)他の劇場では2Dに切り替えるなどして上映期間が長いのですが・・・)

今回はもちろんチネチッタで観賞。空いていたので前の席で観賞しましたが、上映環境としては全く問題なし。大きなスクリーンと大音響を堪能しました。
さらに予告編(スタンダードサイズ)が終わるとスクリーンが横に広がる正しいワイド仕様。当たり前ですが結構嬉しかったです。
シネコンによっては予告編が終わるとスクリーンの上下を隠してワイド(がっかりワイド仕様)にするので、予告より本編の方が画面が小さくなる劇場も多いのです)

この近辺で3Dを見るならチネチッタ川崎が断然お薦めです。