ザ・ウォーカー(2010)/★★★☆

なにかスッキリしない
ザ・ウォーカー [DVD]
核兵器によって破滅した後の世界で、「ある本」を運ぶ男(デンゼル・ワシントン)とそれを探し続ける男(ゲイリー・オールドマン)の闘いの話。
そんな世界で奪い合う本って何よ!と思っていたのですが、正体を知って膝をポン!。ここはうまいと思います。
ところが、ゲイリー・オールドマンが本を手に入れてからも延々と話が続くので何かなと思ったら、さらにヒネリが入ってそこからまた長々と独白が続き、最後はその遺志を継いだ者が旅を続けるという展開が待っていました。

うーん、そのヒネリ無理なくないですか?
たしかにそれを匂わせる伏線があちこちにあるのは判りますが、それでも今までガンガン旅していた人が実はというのは、かなり承服しがたいものがあります。

それより「私は導かれている」というセリフとか背後から撃たれても死なないような演出からてっきりデンゼル自身がそうなのだと思っていたので、かなり肩すかしを食らった気がしました。
さらに原題が「THE BOOK OF ELI」(エリではなくイーライだそうです)ということで、やはりキリスト教圏の人でないと判らないのかなと、観た後に何かモヤモヤが残る映画でした。


序盤の影になったアクションや中盤の1カット撮影など面白い演出もあるのですが、ゲイリー・オールドマンが少々くどいのと終盤の展開が納得できない点であまり高い点数はつけられないかなぁと言う感じでした。