4ヶ月、3週と2日(2007)/★★★★☆
そのすべてがストレス。
たぶんネタばれ
現在、カンヌ国際映画祭が開催中。といこうとで一昨年のパルム・ドール受賞作を鑑賞。
観ていて、新婚旅行で初めて行ったヨーロッパを思い出したな。
どこか冷たくて、すべてが違和感で(当たり前か)まさに異国の地にいる心細さを感じたっけ。
日常の何気ないシーンも含め、すべてに緊張感が漂う。
こんな日常は異常にしか思えませんが、生活している人にとってはこれが普通なのか?
自分がここにいたらと思うとゾッとしますね。
- 路面電車で検札がくる直前に見知らぬ人から切符をもらい、ぱっとハサミを入れて渡す。
- 無愛想で高飛車な態度のホテル従業員。
- 手に入らない外国製タバコと、見知らぬ人にも声をかけて煙草をもらう文化?
- 悪徳堕胎医の高圧的な態度と代金不足のために払わされた代償
- ”アレ”を捨てに行く緊張感と街灯のない街。
- こんな時に遠くまでパーティに行かされる無神経な恋人とその家族たち
- 嘘で固めたルームメイト
その中でも、恋人の母親の誕生日で食卓を囲む場面の長いこと。
早くホテルに帰りたいのに、帰れない。いつ中座を切りだすのか息をのんでみてました。
セリフに現れないその場の空気でしか表現できない思いや緊張感。これぞ”映画”だと思います。
■クリスティアン・ムンジウ監督インタビュー
http://movie.nifty.com/cs/interview/detail/080312005649/1.htm