自虐の詩(2007)/★★☆

泣けるけど、何も残らない
自虐の詩 プレミアム・エディション [DVD]
中谷美紀の不幸な女”とくれば、傑作「嫌われ松子の一生」支持派としては見ずにはおれません。

結論から言うと、こっちのほうが泣けたのですが、見た後は何も残りませんでした。
涙は条件反射のようなものですな。


中谷美紀はもっと嫌な奴でなければなりません。ただ耐えるだけの女では、キャラが成り立たないと思います。
いつも文句ばっかり言っていて、旦那が切れて卓袱台をひっくり返すみたいな展開でないと。
”この人ほんと間が悪いな”と思わせると同時に”こりゃ不幸になるわ”と感じさせるものがないと成立しない。
”幸せに鈍感”で”お金に貪欲”でないと。ただ耐えるだけじゃ「そんな奴いねーよ」ってなるだけだと思いますが。

この映画が作られる意味がわかりません。むしろこの映画を撮ろうと思わせた原作が読みたくなりました。

熊本さんがよかったので星1つおまけ。