ミスト(2007)/★★★★

異様な迫力だが、どっちつかずでバランスが悪い
ミスト [DVD]
ショーシャンクの空に」のフランク・ダラボンの演出だから異様に迫力があるし、中盤のみんなが扇動されていくあたりなんかすごくいいとおもうのだが、VFX部分とドラマ部分が繋がりきっておらず、どっちつかずの印象。

そもそも開始30分で早くも物体Xみたいなのが出て来るが、正体を見せずにもっと引っ張るべきだと思う。アクションの中にも笑いやら恐怖があって、うまいんだからVFXにたよらず演出だけで見せて欲しかった。
(金をかけた大作だから、それが許されなかったのかな?)


マーシャ・ゲイ・ハーデンがすごく良くて、同じキング原作「ミザリー」のキャシー・ベイツを思い出した。ローリー・ホールデンはちょっと私好み。


トンデモ映画の「ドリーム・キャッチャー」になりそうなところをかろうじてこらえてる感じがある。ラストをああするなら、もっと伏線を張らないと”ああなるほど”にはならず、ふーんにしかならない。


タラボンって演出力はあるんだけど、肝心のメッセージが伝わってこない印象があるなぁ。