脱出(1972)/★★★★
この緊張感はタダ者ではない
ジョン・ヴォイト、バート・レイノルズ、ロニー・コックス、ネッド・ビーティとなにげで凄いキャスト。
監督は異才ジョン・ブアマン。
ダムに沈む前に自然を楽しもうとやってきた男4人が川下りの最中に男達に襲われたことから一転悪夢のようになっていく。
少数のスタッフと低予算で作られて、まるでドキュメンタリのようなタッチと「キャリー」のラストの元ネタとなったラストシーンが印象的。
ホワイト・トラッシュ(白人貧困層)が描かれたことでも有名な本作だが、序盤から始まる異様なほどの緊張感と旅に進むにつれ変わっていく人間関係が面白い。
変にファンタジーに流れず、あくまでも現実路線に徹したスタイルが名作として昇華されている。