上流社会(1956)/★★★

グレイス・ケリーの水着姿にドキッ!でもこの話は苦手です。
上流社会 特別版 [DVD]
AFIランキングで評価の高い「フィラデルフィア物語」のミュージカル映画です。


キャサリン・ヘプバーン役をグレイス・ケリー(これが引退前の最後の作品)、ケイリー・グラント役をビング・クロスビージェームズ・スチュワート役をフランク・シナトラがやっていました。
うーん、クロスビーとシナトラは逆のような気もしますが。


いくつかの設定変更はありますが、ストーリーはオリジナルに忠実です。ただし"キモ"となるトレイシーのキャラクタとしてグレイス・ケリーでは弱いと思ったのか、「冷淡で高慢になった理由は父親から受けた心の傷」と説明されています。
その点ではオリジナルよりこちらのほうが納得はしやすいと思います。
それでも、キャサリン・ヘプバーンの強烈さにはかなわず、グレイス・ケリーとしては少々エキセントリックな感じを受けました。(といっても「裏窓」しか見たことありませんが)


クロスビーはアステアと、シナトラはジーン・ケリーと組むことが多く、本作が初顔合わせ。1曲だけ歌の競演しており、これがなかなかの見ものでした。
クロスビーは軽妙で洒脱。シナトラは歌も踊りも出来る。それぞれの特徴を生かした名シーンになっており、本当に楽しそうです。これだけでも見る価値はありました。


作曲はコールポーター。現代では「トゥルー・ラブ」が一番有名かもしれません。そのほかにシナトラとセレステ・ホルムの掛け合いで「百万長者になるよりは」。ルイ・アームストロングの「これがジャズだ」が印象に残ります。


オリジナルは「訳のわからない話」だと思いましたが、リメイクでもやっぱ訳わかりません。どうやらこの話自体、私は苦手のようです。
グレイス・ケリーの輝くばかり姿(特に水着姿)とクロスビーとシナトラの歌を楽しむ映画だと思います。