紳士は金髪がお好き/★★★

コメディというよりコント?。「ダイヤモンドは女の親友」が有名
紳士は金髪がお好き [DVD] FRT-176
のっけからショーで始まるミュージカルコメディ。こうゆう出だし好きです。


リトルロックの田舎町から来た踊り子のローレライマリリン・モンロー)とドロシー( ジェーン・ラッセル)。モンローはお金。ドロシーは恋人が望み。
モンローが捕まえた金持ち息子ガス(トミー・ヌーナン)にねだってパリへ旅行することになるが、その船旅でモンローはダイヤモンド鉱山主で好色ヒヒ爺(チャールズ・コバーン)にもなびく。ところが、密かに素行調査していた私立探偵のアーニイ(エリオット・リード)にばれて、写真を取り戻すために一騒動。でも結局バレてパリで一文無しに。
パリで踊り子をして生活していた二人をガスが訪ねてきて・・という話。


本作のモンローはお金にしか興味がない尻軽なアホ女としか描かれないので、全然感情移入できず、最後のハッピーエンドは逆に腹が立ちました。
これが現代の映画であれば、まず子供時代に悲惨な生活をしていたことを描いて、十分な理由付けをする所から話が始まるでしょう。
昔の人ってそんな理由付けはいらないのでしょうか?。みんな貧乏だったから?モンローが出ればなんでもいいから?よくわかりません。


話の展開もなかなか先が読めず、どんどん転がっていくので、ある意味スリリングではありましたが、場面が繋がっていく感じがしないので、コメディと言うよりコントのつなぎ合わせのような印象を持ちました。
チューされるとくらくらする金持ち男とか船窓の二人羽織(?)などは見ていて楽しかったです。

相方のジェーン・ラッセルは、船に同乗していたオリンピック選手とプールや体操用具で踊ってくれたり、モンローとショーを見せたりしますが、ラストの裁判所でのモンローなりきりダンスが傑作で、なんとも言えずいい味を出しています。


M・モンローって歌がすごく上手なんですね。知りませんでした。しかも、歌っていると、時々ウインクをするですよ。これ映画館で観たらドキドキするんだろうなぁと思いました。
また、終盤はあの有名な「ダイヤモンドは女の親友」*1をたっぷり歌ってくれます。パリのショーの場面なんですが、ハートを持った男達の頭をコツコツ叩いて「ノー」「ノー」と言いながら歌い出すですよ。もう傑作!。ここは何度も見たいシーンです。


モンローのセリフで
「恋とお金とどっちが大事なの?」と親友に聞かれて
「だってお金の心配ばかりしていたら、愛し合う時間がないじゃない」
とか
「1万5千ドルないと刑務所行きよ」と言われて
「じゃあ(男を騙すのに)1時間45分は必要ね」
とか
「文無しの息子でも興味があるのか」と言われて
「いえ、その息子さんのお父さんのお金に興味があるの」
など、ドン引きのセリフが満載の53年のミュージカルコメディでした。

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キープ版で観賞しましたが、画質等は問題なく十分楽しめました。今のところキープ版に"はずれ"はありません。