マッハ!/★★★★

見世物だけでないアクションの佳作!
マッハ ! プレミアム・エディション [DVD]
「CGなし、ワイヤーなし、スタントマンなし、早回しなし」のコピーでモンド映画(好奇心だけでみる悪趣味な映画のこと)っぽいイメージを持っていたが、どうしてどうしてアクション映画として楽しむことができた。
芯となるストーリーは単純だが、村の同郷であり主人公のティンとつかず離れずとなる友人のキャラクタもいいし、そこに絡む姉妹のエピソードもいい(これぐらいの単純さがいいのだ)。さらに悪役たちのキャラクタも典型的だがいい。ボスはあくまでも悪に徹し、それに付き添う用心棒も手段を選ばないのがよい(でも一番強いと思ったのは「のこぎり男」だと思ったのは私だけではあるまい)。

ただし一番感心したのはアクション映画としてよくできていることだ。孤児で無口の主人公ティンが徐々にその力を発揮していくその見方がうまく、徐々にその力が発揮されていく。また見せ方も格闘技場、街中の追跡、カーアクション、素手素手素手対銃、武器対武器、ムエタイムエタイ、そしてクライマックスの洞窟へと実に多彩に見せ、見るものを飽きさせない。監督はタイのMTV監督らしいが、カンフー映画をよく知っている人だと思う。
ただの見世物かとおもったら実によくできたアクション映画の佳作だった。