トゥー・ウィークス・ノーティス/★★★

脚本はいいのに、エモーションがない
トゥー・ウィークス・ノーティス 特別版 [DVD]
サンドラ・ブロックヒュー・グラントのラブコメ
デンジャラス・ビューティの脚本を書いたマーク・ローレンスが今回は脚本と監督を手がけた。デンジャラス・ビューティのDVDのコメンタリを聞くと分かるがこの2人は仲が良く、サンドラとしては自分の魅力を引き出せるのはマークしかいないと考えているようだ。(ちなみにデンジャラス・ビューティ2の脚本もマークが書いており、お抱え脚本家のようになっている)
本作を見るとたしかにサンドラの魅力を引き出すようなシチュエーションや性格付けがされていて、脚本はよく出来ていると思う。
ただ監督をするのは無理があったようだ。まるでト書きのようなカメラワーク(ぐるぐる回るキスシーン)やショット(ヘリの二人)が時々入り、それ以外はたいした山もなく淡々と物語りは進行していく。
全体的にリズムが平坦でエモーションがない。これなら「デンジャラス」のドナルド・ペトリが監督したほうがよかったのではないかと思わせるが、どうもサンドラとしてはドナルド・ペトリが気に入らなかったようだ。(これも前作のDVDのコメンタリを聞くと分かる)

「デンジャラス」以降はサンドラ自身がプロデュースしており「自分自身を最も生かせる環境作り」を模索しているところがある。

ヒューグラントは相変わらず。演技以前にキャラクタとして確立しているので安心してみていられる。(ほとんど加山雄三だね)