インソムニア／★★★

緊張感がいい。

「メメント」のクリストファーノーラン監督２作目。メメントは未見。
アル・パチーノの圧倒的な存在感、ヒラリースワンクのどこか神経質な表情、ＸＸＸのどこか壊れた感じのする演技などそれぞれの名演に加え、短いカットの積み重ねで緊張感が最後まで持続した。
（ＸＸＸは好きな俳優ではないが、本作で初めていいと思った）
自らの過ちから犯人と手を組まざるを得なくなった刑事というストーリーも秀逸で霧のシーンや水に落ちたシーンなどの緊迫感はなかなかのもの。

ただ、最後の展開はもう少し違うほうがよかった。捜査本部解散後のアル・パチーノの告白からではなく、ヒラリースワンクが決定的な証拠を掴んで（！）単独で犯人と対決しに行くのをアル・パチーノが追う展開の方が盛り上がったと思う。