ファイナル・デスティネーション

ショックシーンはいいのだが
ファイナル・デスティネーション 特別版 [DVD]
飛行機の出発間際に爆発の予知夢を見た主人公とその騒ぎに巻き込まれた6人が生き延びるのだが、死の法則からは逃れられず次々と死んでいく。果たして死の法則に勝つ事ができるのか?というお話。

場面場面は悪くないが全体を通してみると弱い。まず、致命的なミスとして死神?と思しき男が登場した事。もう1つは死ぬ順番が説明不足な事だ。
見る側からすると死ぬ順番などどうでもいいのに物語を論理的に説明したいがためにルールを作り、しかもそれを破ることによりオチをつけるという回りくどい流れになっている。
また、死の法則が忍び寄るサイン(合図)も陳腐。黒い影の演出もひどいが水を使うのも最初の二人だけ。よく似た手法は「リング」でも使われていたが、こちらは電話が鳴るだけで緊張感が盛り上がったのでお手本にして欲しかった。

監督はジェームズ・ウォン。劇場作品では初監督だが、Xファイルシリーズの人と聞いて納得。物語の中で話がハッキリと分かれていたり(本当にCMがはいりそうだ)出だしの割には尻つぼみな展開はX−ファイルそのもの。

ただ、幾つかのショックシーンは新味があって斬新。特に女性陣の殺され方がいい。ラストの切り方も今風でハッキリとターゲットを絞った作り方をしていると感じた。

DVD特典の「テスト・スクリーニング」でもまさしくそのような修正を加えていった過程を観る事ができる。