オーファンズ/★★★★★

ラストが切ない名作!
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同名の作品(こちらは−みなし子たちの夜−という副題がついている)があるが、こちらはアラン・J・パクラ監督の方。
見たことある人は少ないと思うので、以下あらすじ

荒れ果てた廃屋(本当にヒドイ)に幼い頃から住み着いた孤児の兄弟。兄貴は弟を食べさせるために泥棒、強盗何でもやったが、いまいちうまくいかない。
ある日飲み屋で引っ掛けた紳士を家まで連れ込んた。金を持っていなかったのでそのまま監禁して身代金をせしめようとしたが、男の方が一枚上手だった。
優しい言葉で弟を手なづけ、なぜか「オレの下で働け」と大金を出して、そのまま居ついてしまったのだ。
頼まれた「仕事」とは毎日郵便局に行くことと新聞を買ってくることだけ。男の言葉どおり兄弟は着るものをそろえ、家の中をきれいにし、家具をそろえ、料理をする。そして二人は人並みの生活とささやかな幸福を知っていく。
しかしその生活も終わりを告げるときが来た。
郵便物(中は大金)が届いた男は、家を出る。そして弟も旅に出たいと言い始める。兄が家を出るのを止め喧嘩になるが、兄のつまらない見栄から狙われた男が重傷を負って戻ってくる。男は兄弟に別れの言葉をかけ息を引き取った。
やがてそんな兄弟にも朝がやって来る。

兄弟に近づく紳士は名優アルバート・フィニーエリン・ブロコビッチ)、兄弟を演じるのがマシュー・モディーンフルメタル・ジャケット)、ケヴィン・アンダーソン。物語はこの3人を中心に廃屋からだんだんきれいになっていく家の中で室内劇のように進行していく。
弟を思ってやくざな行為を繰り返す兄。兄から言いつけを守って一度も家を出た事がない弟。やがて男をまだ知らぬ親のように慕い始める弟の気持ちとどうしても信じられない兄。

最後に幸せを知ってしまった兄弟に突きつけられた現実が切ない。