劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-(2012)/★★★☆

どうしたサンライズ

TVシリーズはそれほど熱心に見ていたわけではありませんが、アニメーションとしてのクオリティの高さと知恵比べのような脚本の面白さが気に入っていたので、劇場版にも足を運びました。


実は先週『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』をDVDで見た時「またサンライズ得意のTV版をダイジェストで繋げて劇場版にしたアルヨ!」というのを、本作のサンライズのロゴを見たとき思い出してイヤーな予感がしたのですが、またしてもやられちゃいました。
一緒に見ていた息子(中3)に聞くと、2/3はTV版のダイジェストだそうで、なんか見たことある話だなーと思ってみていたので納得です。


もう1つの驚きは、これが劇場版の1作目(前篇)にあたるようです。
(続編は「2013年 秋」となっていました)
確かにみている途中で、こんなペースでは最後まで行くのかな?は思っていたのですが、まさか続きがあるとは知らなかったです。
「Beginning」なんて言わずにはっきり「前篇」と言って欲しかったです。
※ちなみに「後篇」は「−The Rising−」ですって。音楽も「ダークナイト」風だったので、かなり意識しているなと思います。


今回は「TOHOシネマズ 川崎」のSCREEN 5で観賞しました。
542名入る大劇場で半分以上は入っていたと思いますが、子供づれはウチともう1家族ぐらい。他は20代〜30代が中心で、男一人(ヲタ)か女性グループ(腐?)ばかりでした(カップルは少ない)。
なお、同じ時間にSCREEN 7(240名)で「WORLD PREMIERE」もやっていた(そちらは満員SOLD OUT)ので、案外大ヒットなのかもしれません。


さて肝心の作品ですが、人気のTVシリーズですし、絵としてのクオリティは高いと思います。これが大スクリーン・大音響で見られただけでもファンの方は満足するのではないでしょうか?
ただ、逆に大画面で見ていると、絵を動かすという部分では意外と出来ていないことにも気がつきます。バイクでの疾走シーンやジェットコースターのレールを逃げる犯人を追いかける場面などもっと絵を動かすカタルシスがあってもよさそうなものですが、意外とあっさりした印象でした。
実はドラマ自体も至極あっさりしており、その理由として

  1. 前篇なので伏線を張るだけで回収がない
  2. TV版のダイジェストなので、色々詰め込みすぎている
  3. 90分にまとめるには登場人物が多すぎる

など、さまざまな理由があると思いますが、こんな半端な状態で1作目を公開して2作目まで1年間引っ張ろうとするサンライズの戦略にむしろ感心しました。


なお、来月にはまどマギが公開されますが、こちらは最初からダイジェストと表明して「前篇」「後篇」を1週間違いで公開します。
こちらも凝った演出が話題になった作品ですから、劇場で観る価値は十分ありそうです。
こんなことなら「まどマギ」にしけおけばよかったかなぁ。


タイバニの神曲たち
■OP1 UNISON SQUARE GARDENオリオンをなぞる


■ED1 藍坊主「星のすみか」


■OP2 NOVELS 『ミッシングリンク


■ED2 「Mind Game