ラブリーボーン(2009)/★★★

原作読まないとわからないの?
ラブリーボーン Blu-ray【2枚組】
子供が殺される映画だとわかって観ているくせに、やはりその場面の緊張感に耐え切れずに2回ほど挫折しました(結局早送りしちゃいました)PJの演出力さすがです。
妹が忍び込む場面も緊張感たっぷり。
この2か所は凄く印象に残ったのですが、それ以外は何が言いたいのかさっぱり。
霊が見える女の子も活躍せず、犯人が分かった父親も活躍せず、家を出た母親も活躍せず、乗り込んできたおばーちゃんもそれだけ。そして主役の殺された女の子も色んなものが見えているのに結局なにもしない。
さらに犯人に殺された女(の子)達がどんどん集まってくるのはなぜ?なんで感動しているの?
もう分らないことだらけで、これって原作を読むとわかるのでしょうか?


いや、家族の再生を天国で見守る話であれば、もっと静かに家族を描けばいいし犯人を連続殺人鬼にする必要もない。あるいは極悪非道な殺人鬼への復讐譚ならば、殺人鬼にフォーカスすればいいし、地上と天国の関係で描くのであれば「ゴースト」風にすればいい。
問題なのはその要素がすべて入っていながらどれでもないという点で、PJの演出力(特にサスペンス部分)は認めるものの作品としてはどうかなぁという感じでした。
PJが監督した久々の大作なのに話題にならなかった理由がなんとなくわかりました。こりゃ話題にしずらい作品ですね。


ちなみに天国の描写は、技術的には劣るかも知れませんが「奇蹟の輝き」の方がインパクトがあったと思います。