ブレイキング・ニュース/★★★

イデアはいいのだが
ブレイキング・ニュース [DVD]
ジョニー・トー初体験。
オープニングのワンカットは確かにすごいが、知らずに観ていればさらによかった。
テンポのいい編集と、よく動くカメラ。これがジョニー・トースタイル?。
メディアを使った心理戦で犯人たちの描写やクールな女指揮官とそれに戸惑う上司など、90分という短い時間の中で色んなアイデアを詰め込んであるのは素晴らしいが、説明不足な面も感じる。
これだけよくできていて本編の時間も短いのになぜか長く感じたので、少々注文をつけてみる。<以下ネタバレあり>
まず、舞台がオープニングの路地と後は犯人が隠れたビルの2つのみで、ほとんどがビルの中に終始する。できれば、もう一箇所ぐらい舞台が欲しかった(それが本当は女指揮官の車内なんだろうが・・・)
また、ビルの場面は刑事と犯人の位置関係がイマイチわからず、サスペンスが盛り上がらない。
さらに、警察のメディア戦略というなら、「ワグ・ザ・ドック」のように徹底的に改ざんするか、「エドTV」のようにライブにするか。いいとこだけ編集して流すだけではちと弱い。
ただ、ケータイやインターネットを使ったアイデアは斬新。特に最後の画面はケータイがうまく使われていると思った。


正直、観ていて響くものがあまりなかったので、これはジョニー・トー作品との相性が悪いのか、それともこの作品が悪いのかは判断つかない。(そういえば、私はジョン・ウー監督も苦手だった)
評判を見ると「ザ・ミッション」「PTU」「柔道龍虎房」あたりがよさそうなので、それを見てから再度評価したい。