ＴＡＸＩ ＮＹ／★★★★

実に楽しいアクション物

オリジナルのＴＡＸＩは見たことあるけどほとんど憶えていない。
今回コメンタリを聞いていて気がついたのは「性別の転換」。主人公も女性なら犯罪者側も女性（それもモデル）しかも刑事役の上司も女性なのだ。こんなカーアクション物は前代未聞だろう。（当初の脚本では男性中心だったそうなので、やはりリュック・ベッソンではなく、監督のティム・ストーリーの手柄というべきだろう）
もう１つは刑事役のジミー・ファロンのキャラクタ。ただの弱々しい役立たずではなく、時々覗かせる不敵さが作品に輝きを与えていると思う。
また今回特殊なクレーンを積んだ撮影車を使ったとの事でここまで縦横無尽にカメラを動かしたカーアクションは見たことがない。
こうした幾つかの成功要因が重なって実に楽しいアクション物に仕上がっている。

コメンタリの中でティム・ストーリーは「作品は必ず２時間以内にすることを心がけている」と語っており、本作も97分とコンパクトにまとめているのがいい。また撮影中の「ファンタスティック・フォー 」の苦労話も少し語っている。