ヒーロー／靴をなくした天使／★★★★

うまいなぁ

けちな泥棒（ダスティン・ホフマン）がふとしたことから人助けをする羽目になったが、ついでにバックまで拝借したことから、名乗り出ることができなくなって・・・というお話。
間抜けでこの世の不運をすべて背負ったようなケチな泥棒を演じるＤ・ホフマンがとにかくうまく、ビルの窓に腰掛けて語るシーンが印象的。ラストの動物園のシーンなど思わず大笑いしてしまった。共演のジーナ・デイヴィスやアンディ・ガルシアもいい。
この語り口のうまさは監督のスティーヴン・フリアーズ（「ハイ・フィデリティ」）というよりは、脚本のデヴィッド・ウェッブ・ピープルズ（「ブレードランナー」「許されざる者」）によるものだろう。小品ながらうまく作ってある佳作だった。
※ラストは蛇足だという意見もあるが、子を持つ親からするとあのラストがあるとないとでは大違い。やっぱ父親は常に子供のヒーローでありたいと願うものなのです。