デイ・アフター・トゥモロー/★★★

CG技術の発表の場として見るのが正しい。
デイ・アフター・トゥモロー [DVD]
エメリッヒお得意の特撮映画。今回は雹(ひょう)、竜巻、津波、寒波と近頃はやりのデザスタームービーの集大成。
最近の作品では「ツイスター」(傑作!)、「ディープ・インパクト」(大好き)、「パーフェクト ストーム」(ダメ)、「アルマゲドン」(MTV)、「ダンテズ・ピーク」(微妙)、「ザ・コア」(未見)、「ボルケーノ」(微妙)といった一連のCG以降の作品群が浮かぶが、確かにどこかで見たようなCGのバージョンアップ集としての迫力は感じた。

ただし、ドラマとしてはこれらのどれよりも弱い。「父と子」という主題はあるが、描かれ方が浅いので全然ドラマとして成立していないのだ。デザスターやパニック(あるいはSF、アクション)というのはあくまでも非日常という舞台を作るための装置であって主役にはならないということをこの映画は改めて気づかせてくれる。
逆にこれまでのエメリッヒ作品にあったケレン味のようなものがなくなったおかげでドラマの弱さが目に付く結果となった。これは製作がディーン・デヴリンでないことも影響していると思う。

まあ、いろいろ言ったがこれだけのCG映像DVD\999で手に入るのだから文句は言えまい。

ちなみに私のパニック映画No.1は「日本沈没」。これを越える作品はなかなかないだろう。