あなたに降る夢

全然実話に見えない本当の話

レストランでチップが足りず「宝くじがあたったら半分あげるよ」と冗談でいったら本当に当たってしまい約束を実行する警官（ニコラス・ケイジ）とウェィトレス（ブリジット・フォンダ）の話。
ただの冗談なのに「約束は約束だよな」と本当に懸賞金の半分を譲り、悪妻もいい格好をしたいためにそれを許す。リッチになった警官夫婦は買い物したり、部屋を改装したり、投資顧問の船上パーティーに出かけたりするが、偶然そこにきていたウェィトレスと警官が船に乗り遅れ、予定を変えて二人だけの食事をすることに。これがきっかけで急速に親しくなって二人に妻は浮気だとして離婚を申し出るが、ついでにウェィトレスに渡した半分の返却を要求する裁判を起こす。マスコミはもともと二人の仕組んだ芝居であるかのように報道し始め・・・という展開。

この筋を書いているだけでも、ストーリーの展開が偶然の嵐で実話を元にしているかもしれないが下手な映画よりよっぽどウソっぽいストーリーになってしまった。これだけウソ臭い話でも製作者としては「でも実話だから」と真実を語っているつもりだろうが、ステレオタイプな妻の描き方やタクシーのつり銭を探している間に船が行ってしまうなどご都合主義が多すぎて、ドラマ自体を放棄したとしか思えない。

ただ、Ｂフォンダの（ウェィトレス姿も含めて）可憐さがいい（グウィネス・パルトロウにちょっと雰囲気が似ている）Ｎケイジも人のいい警官役を好演。