9時から5時まで/★★★

私のコメディ映画の原点
9時から5時まで [DVD]
DVDまで買って久しぶりに見ました。話自体は今見てもまったく古びていない。同じOL物では「ワーキング・ガール」とこの作品が私の中では双璧です。
学生の時、映画館に通って何度見たことか(名画座でしたが)
私のコメディの映画の原点がここから始まっています。ただ、今見返すと監禁のシーンが少々くどすぎるので、もう少し短くすればよかったかもしれません。
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リリー・トムリンはやっぱうまいですね。まさに至芸って感じ。残念ながらこれ以降はあまりパッとしないイメージがあります。ドリー・バートンは演技というより本人自身の個性が光っている。見ていて美空ひばりを連想しました。そして今回特に見直したのはジェーンフォンダ。なにをやってもトロくてだめな主人公の役なのですが、実にうまい。コピー室のシーンなんかうま過ぎて素なのかと思わせるくらいです。逆に「コールガール」のようなシリアスな演技から本作のようなコメディまでこなす女優としてのすごさを感じました。ちなみに翌年「黄昏」を作ってるんですね。すごいギャップです。そして嫌な上司役のダブニー・コールマン。今でも第一線で活躍しているのはお見事としか言いようがありません。
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監督はコリン・ヒギンズ。フィルモグラフィーを見ると

  1. ハロルドとモード/少年は虹を渡る(1971)(製作/脚本)☆未見
  2. 大陸横断超特急(1976)(脚本)☆傑作
  3. ファール・プレイ(1978)(監督/脚本)☆あまり好きじゃない
  4. 9時から5時まで(1980)(監督/脚本)☆大傑作!
  5. テキサス1の赤いバラ(1982)(監督/脚本)☆未見
  6. アウト・オン・ア・リム/自分探しの旅(1987) (脚本)☆未見

関係した映画が6本しかないのに、今でもカルトな人気を誇る作品がずらり並んでいます。本作も脚本がすばらしく、3人の個性が見事に生きています。本作の次の「テキサス1の赤いバラ」ではドリー・バートンを主役に撮っていたんですね。

もう1点。音楽のチャールズ・フォックスが本当にいいです。作品はB級映画ばかりですがもっと評価されてもいいのではないでしょうか?