スパイダーマン2/★★★★★

ヒーロー物の原点回帰
スパイダーマン 2 デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]
オープニングに出てくる前作の”おさらい”イラスト(見せ方も素晴らしい)にシビれて、ピーター(=トビー・マグワイア)のこれでもかと繰り返されるマヌケ&貧乏ギャグに大笑い。そして地下鉄の暴走を止めるシーンで爽快になり最後にMJが戻ってくるシーンで感動。
ソニーピクチャーズ最大の制作費を投じたのに全体のトーンは超大作らしからぬ「ほのぼの」&「手作り」感覚で肩肘張らずに見る事ができた。

気になったのは、あちこちに「スーパーマン(1作目)」の類似が感じられること。例えば走りながらスーツに着替えるシーンはそのままだし、子供たちを事故から救ったり強盗を捕まえるところなどはスーパーマンにもあったエピソード。近しい人がピンチに陥ったり(ビルから落ちところまで一緒)、ビルの間を飛び回る姿は”飛んでる”感覚に近い。

ひねたような世界観ですねたヒーローたちが多い中、原点回帰ともいえるヒーロー物を堂々と描いて、逆に新鮮にうつった。

セリフの臭さやエピソード間のつなぎの下手さ差し引いても、真剣に「ヒーローとはなにか」を追求した脚本は好感が持てるし、ギャグに命をかけつつ主人公に暖かい視線を送り続ける演出もいい。

同じく2004年夏の全米興行収益を制した「シュレック2」とはえらい違いだなぁ。

なお、前作のDVDは現在キャンペーン中。2だと即”買い”なのだが・・・。